5日間で500人を動員した、あの「こまぱく」がパワーアップ! 「市川市ゆかりの作家展 参道狛犬展」 7月22日から開催

  2018年9月。たった1人の会社員が、へそくりを使って趣味で開いた「こまぱく ~参道狛犬万博2018 in市川市~」。
 市川市内だけでなく東京や埼玉、名古屋からもお客さんがやってくるという、驚きのローカルフェスとして『クラナリ』でも紹介しました。

 あの「こまぱく」がパワーアップ! 「市川市ゆかりの作家展 参道狛犬展」として開催されます。
 プロデュースした山元環樹さんにお話を伺いました。


クラナリ 前回の「こまぱく」とは、どこかが変わったのでしょうか?

山元 基本的な展示方法は「パネル」と「狛犬関係品」で違いはありません。しかし、あれから約3年の間に1700以上の狛犬と出会い、自分の中でますます狛犬への関心が高まっていきました。それで今回は、切り口を変えながら狛犬の魅力をご紹介できればと思っています。

クラナリ そうなんですね! 具体的には、どこが違うのですか?

山元 今回の「参道狛犬展」では、参道にある狛犬たちが生まれた背景について、主に次の3点にスポットを当ててご紹介します。

①参道狛犬誕生の物語
 参道に置かれている狛犬は、江戸時代に入ってから全国に一気に広まったようです。なぜ狛犬が日本中に置かれるようになったのかについて、私なりに調べたことをもとに、考察も交えながらパネル展でご紹介します。

②参道狛犬を彫った石工
 参道狛犬の多くは石造製であり、一つとして同じものはないオーダーメイドの一点ものばかりです。土地ごとに、特徴のある狛犬を生み出したのは、それぞれの土地に暮らしていた石工たち。市川市近郊の石工たちを紹介しながら、石工というお仕事についても調べたことをパネル展でご紹介します。

③ 民芸としての狛犬
 狛犬は、神社の参道のみならず、昭和までは身近な玩具や飾り、日用品としてもっと身近な存在でした。人々の営みの中で共に過ごしてきた「民藝としての狛犬」たちを展示いたします。


クラナリ なるほど。今を生きる私たちは、狛犬を「神社の前にあるもの」としか見ていないのですが、江戸時代の人々にはもっと身近な存在だったのですね。最後に「ここはぜひ見てほしい!」というポイントがあれば、教えてください。

山元 参道の狛犬たちは、全国の石工たちが、仕事として請け負って石材から彫りだした工芸品であり、神社の参道に飾る調度品でもありました。
 そして、日本中の神社仏閣に、同じく「狛犬」というお題で彫られた石造物が置かれるわけです。そのため、石工にとって参道狛犬の建立とは「自分と他人の腕を見比べられる」プレッシャーとの戦いであり、自身の腕を魅せるお披露目の場でもあったのと思われます。
 参道狛犬は、常に参拝者と同業者の目にさらされるので、石工たちは、持てる技量と時間を費やして、与えられたコストの中で最高の仕事をする為に全力で狛犬を彫りだしたはずです。
 多くの参道狛犬と出会っていると、それぞれの石工が苦心して生み出したオリジナリティとか、技量が足らずに悔しい想いをした部分とか、思いもかけず会心の出来を自慢したかったであろう部分を感じ取れるようになってきます。それはまるで、狛犬を通じて、自分と石工の時空を超えて狛犬談義に花を咲くような錯覚を覚えてしまう、石工に想いを馳せることが私にとって最も幸せな狛犬の楽しみ方となりました。
 市川市にはたくさんの参道狛犬と出会うことが出来ます。ぜひ狛犬たちを通じて、かつて私たちの街で狛犬を彫っていた石工たちとの邂逅を楽しんでみてください。

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 じっくりと狛犬を観察することで、まるでタイムトリップするような感覚が得られそうですね。
 山元さんは、祝祭日は在館する予定とのことなので、狛犬談議に花を咲かせたい人はぜひ!

 狛犬やパワースポットに興味がある人はもちろん、それほどでもない人も、狛犬の新しい見方や魅力に触れてみてはいかがでしょうか。


市川市ゆかりの作家展 参道狛犬展

○日時 2021年7月22日( 木・祝) 〜2021年8月1日( 日)
※7月26日(月)は休館
○時間 9:30 〜 16:30
※入館は16:00まで
○会場 木内ギャラリー 千葉県市川市真間4-11-4
○料金 入場無料
○主催 (公財)市川市文化振興財団(市川市木内ギャラリー)
▼詳細は以下を参照してください
https://www.tekona.net/bunkakaikan/event_detail.php?id=1377


※『クラナリ』vol.2「ローカルフェスのつくり方」では、「こまぱく ~参道狛犬万博2018 in市川市~」の舞台裏を取材させてもらいました。そして巻頭グラビアは、狛犬。『クラナリ』vol.2は市川市立図書館で、誰でも自由に読んだり借りたりできるので、ぜひ!





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