「考えるための道具」としての市川みらいアーカイブ
それが市川みらいアーカイブ
公的なアーカイブは、地域に根ざした伝統芸能や伝説、神話、祭、習俗などを、テキスト・画像・動画で蓄積し、保存しています。
それに対し、民間のアーカイブである市川みらいアーカイブについては、再開発や地域イベント、空き家問題、8050問題など、近い未来にコミュニティ存続に大きく影響を及ぼすと考えられるテーマごとに、コンテンツを収集し、地域事業などの知的創造に利用してもらうことを目的に運営します。
事業主体は、市川市民です。自治会や商店会、個人事業主などが含まれます。
公的なアーカイブが包括的・網羅的・論理的だとしたら、市川みらいアーカイブは個別的・集中的・直感的です。未来を考える枠組みを作るための道具に過ぎません。「近い未来」を基点(ベースポイント)に現在・過去で必要な情報は何か、活用できる手段や資源は何かを考え、ひとまず小さな範囲でコンテンツを収集します。
例えば、「国府台の空き家問題」とテーマを設定したら、奈良時代に国府が置かれたという古い歴史ではなく、空き家問題と直結する交通・買い物事情や、最近の人口増減のポイント(「陸軍の施設が置かれた明治」など)のコンテンツを収集します。そして近い未来に国府台の住民が空き家問題に取り組む際に利用しやすいように、コンテンツを編集し、保管します。
それから、コンテンツを「テーマが目立つ」「多くの人から理解される」形に再編集し、インターネット上に公開します。こうして、「必要とされている情報を、必要としている人がスムーズに得られる」「情報をもとに作成された計画や実行した結果などを、新たにアーカイブに取り込む」というサイクルを作ります。
現時点では、以下の方針で市川みらいアーカイブを運営しています。
〇低コスト(ほぼ0円)
〇保存は物(紙も含む)ではなくデータ
〇サイクルは、テーマ設定→コンテンツ収集→編集→保管→公開
■参考資料
デジタルアーカイブ憲章
肖像権のガイドライン
デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン
2023-8-25 デジタルアーカイブフェス2023~デジタルアーカイブで地域の価値を再発見する~
市川市文学ミュージアム データベース検索
図書館アーカイブ資料を探す | 市川市公式Webサイト
千葉の県立博物館 デジタルミュージアム
船橋市デジタルミュージアム
国立国会図書館デジタルコレクション
国立公文書館デジタルアーカイブ
文化遺産オンライン
e国宝
東京国立博物館デジタルライブラリー
国立科学博物館標本・資料データベース
国立民族学博物館 身装画像データベース<近代日本の身装文化>
国立歴史民俗博物館データベース
東京大学総合博物館 データベース
東京都立図書館TOKYOアーカイブ
アジア歴史資料センター
■執筆者
クラナリ
出版社に21年間勤務し、月刊誌の編集者として健康・医療・教育の分野で取材を行う。2015年に独立し、同テーマで書籍編集や執筆活動などに携わる。2018年から「暮らしと生業」がテーマのWebマガジン『クラナリ』を運営。
〇Webマガジン『クラナリ』 https://life-livelihood.blogspot.com/
Leave a Comment