市川市で高齢化率が高い地域は、総武線と東西線から遠い(データ出典:2020年国勢調査 jSTAT Map)
高齢化率とは、全人口における65歳以上の割合です。
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| 出典:2020年国勢調査 jSTAT Map |
上の地図は、2020(令和2)年国勢調査小地域での高齢化率と人口総数を、jSTAT Mapに落とし込んだものです。紫の地域は高齢化率が低く、赤い地域は高齢化率が高くなっています。
パッと見てわかるのは、JR総武線と東京都メトロ東西線の沿線では、高齢化率が低くなっています。
一般論として、鉄道の沿線は利便性が高く、人口の流動性が高いため、高齢化率が低くなるといえます。
市川市の場合は、JRと東西線が一般論に当てはまります。
例外については、まずJR京葉線は沿線に物流倉庫や工場が多く、北総線については2022(令和4)年まで首都圏最高レベルの運賃で、電車の本数が平日の10:00~15:00は1時間に3本ということで、人口が少なめになっていると考えられます。
京成線については、国府台駅周辺だけで人口が多く、高齢化率が高くなっています。
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| 出典:2020年国勢調査 jSTAT Map |
JR京葉線の市川塩浜駅周辺も、一部だけ、同様に人口が多く、高齢化率が高くなっています。
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| 出典:2020年国勢調査 jSTAT Map |
人口が多く、高齢化率が高い地域の共通点の一つは、「高度成長期の終わり頃に、団地やマンションが建設された」と考えられます。ピックアップすると、次のとおりです。
地域(町名) 団地やマンション
○塩浜 ハイタウン塩浜(1978~1982年竣工)
○幸 行徳ニューグランドハイツ(1979年竣工)
○本北方 中山団地(1967年竣工)、「東市川南平台高級住宅地」(1970年頃)
○大野町 梨風苑(1967年頃)
○南大野 市川パークハイツ (1980~1981年竣工)
○奉免町 姫宮団地
○市川(京成電鉄国府台駅周辺) 市川国府台マンション(1972年竣工)、ライオンズマンション国府台(1982年竣工)、ヴォワール国府台(1985年竣工)、ライオンズステーションプラザ市川国府台(1995年竣工)
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2020(令和2)年に65歳の人たちは、今から41~31年前が30~40歳で、働き盛り、かつ、結婚して子どもが小学生くらいの頃と推測できます。
75歳以上の人たちだと、今から51~41年となります。
つまりは、1975(昭和50)~1995(平成7)年に新築だったマンションには、65歳以上の人たちが多く住んでいる可能性が高いといえます。
一般的なライフサイクルとして、人生で引っ越しなどの移動が多いのは10代後半から40代までです。就職や入学、転勤などで他地域への移動が発生しやすいからです。
東京都の会社に勤めていた65歳のケースを考えてみました。市川市内では珍しくないように思えるのですが、どうでしょうか。
1978(昭和53)年、22歳で就職し、東京都の会社に勤務が決定して市川市内に住む。その後、結婚。
1991(平成3年)、35歳のときに、通勤圏にある市川市内でマイホームを購入。35年ローン。専業主婦の妻と小学生になったばかりの子どもがいる。
1996(平成8)年、40歳のときに地方へと転勤となり、単身赴任。
2002(平成14)年、46歳のときに東京へと戻ってきて、再び市川市内で生活。
2016(平成28)年、60歳で定年退職を迎える。
2020(令和2)年に65歳。
2026(令和8)年で住宅ローン完済。
高度成長期にありがちなのは、駅から遠い場所にあるにもかかわらず、チラシなどではごまかして販売するケースです。買い手側も、当時はマイホームブームの名残もあり、「少々不便な場所でも持ち家が欲しい」というニーズが高かったと考えられます。
高度成長期の終わり頃に建設された団地やマンションは、古さや利便性の低さのために、現在の働き盛りの世代から敬遠されて、高齢化率が高くなっていると推測できます。加えて、持ち家にこだわらない人も増えてきました。
上記のライフサイクルとは異なるのが、農業に従事する人たちです。定年退職はないため65歳以上の人も働き、子どもも農地を引き継いで一緒に働いていると考えられます。
大町や大野町といった梨農家が多い地域で、人口が多く、高齢化率が高くなっています。この地域では、「梨御殿」と呼ばれる、広々とした木造建築の一軒家をよく見かけます。
なお、大町と大野町、それから北方町などは、ほかの地域に比べて面積が広いため、人口については単純な比較はできません。
稲越については、今昔マップで確認したところ、明治初期にすでに集落ができていました。そのために、現在でも人口が多く、高齢化率が高くなっているのかもしれません。



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