シュルレアリスム公園へようこそ ~掃き清める意義(市川3)

 子どもが遊ぶための公園なのに、なぜか子どもの姿が見えない……
 高架下だと、そんな「シュルレアリスム公園」になりがちです。

 「ひえむろ公園」もその一つと推測します。

 ひえむろ。
 聞き慣れない言葉です。
 調べたところ、「寒室」という地名(小字)があったとのこと。

 今昔マップで確認すると、「寒室出口」という地名が、1944~1954年の地図に記載されていました。
https://ktgis.net/kjmapw/index.html


 はて、出口? 出口があれば入り口があるはずですが、地図には見当たりません。

 寒室の音読みは「かんしつ」で、これには温室の逆、つまり「寒い地方の植物を育てるための部屋や建物」という意味がありました。

 1945年は太平洋戦争終戦の年で、1944~1954年の地図には国府台の陸軍施設の様子も記載されています。
 そう考えると、軍の関係で、過去には寒室(かんしつ)がここには存在した可能性も考えられます。寒室イコール軍の施設だった、ということです。

 話を現代のひえむろ公園に戻すと、京成電鉄の高架下にあり、そんな公園には落書きがありがちです。
 過去には、不法投棄もあったのでしょう。「やってはいけない」系の張り紙がされていました。

 ひえむろ公園は、きれいに掃き清められていました。「ゴミがゴミを呼ぶ」という状況を避けるために、おそらく、近隣の住民の皆さんが清掃しているのでしょう。



ラッコの遊具

 

 
 




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 子どもが遊ぶための公園なのに、なぜか子どもの姿が見えない……そんなシュルレアリスム公園が市川市内に点在しています。


※備忘録
 古い町並みが残っているこの地区は、非常に細い道が多く、自動車が通り抜けられないケースも多々あります。

 また、ひえむろ公園の向かいにある、線路(高架)脇の細い道には、紙垂(しで)が挟み込まれた割り箸が突き刺さっていました。誰が、どのような意図で行ったのかが、気になります。



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