「2050年問題」と、市川での生業

 今、10歳の子どもが40歳になったとき、どんな社会に変化しているでしょうか。
 いわゆる「2050年問題」として大きく取り上げられているのが、人口減少と高齢化です。
写真は、せかんどほーむで開催されている妙典こども食堂

老後も働くことを
悲観的にとらえていない

内閣府の平成29年度高齢社会白書によれば、2016年10月の時点で日本の人口は1億2693万人。そのうち働き盛り(生産年齢)が60.3%で高齢者は27.3%です。

 それが2050年になると、人口は9515万人まで減ると総務省は発表。働き盛りが51.8%で高齢者は39.6%です。

 現在、40代の人も2050年代には70代前後で、まだまだ生きている可能性が高いといえそうです。2018年の日本人の平均寿命は、女性が87.32歳、男性が81.25歳だからです。

 現役世代の割合が大幅に減っている2050年。そんな中、「70代になったからハッピーリタイアメント」と、働かずに消費するだけの生活を送り、サービスを受ける"お客さん"という立場に移行できるのは、ごく一部の富裕層だけかもしれません。

 とはいえ、今の日本人は老後も働くことを悲観的にとらえておらず、「いつまでも現役でいたい」という気持ちが強いようです。

 同時に、今はまだ10歳以下の子どもたちの将来を考えても、「"お客さん"という偏った立場で負担はかけたくない」「自分も役に立ちたい」という気持ちもあるでしょう。

生業の基礎は
コミュニティ

長く働き続けるとしたら、自分が得意としていて、なおかつ社会から求められている分野がいいと思いませんか。
 そんな生業の種まきは、2050年に入ってからだと遅すぎる気もします。

 これまで『クラナリ』で取材をしてきた中で、生業の基礎はコミュニティであると考えるようになりました。
 そうだとしたら、内と外、プライベートと仕事をはっきりと区別するのではなく、家を開放して生業をつくるという、昔ながらのやり方が合っているかもしれません。

 私たちと子どもたちが生きるであろう2050年を見据えながら、市川での暮らしと生業について、今、じっくりと考えます。

 
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