市川大百科事典 し 人工干潟 じんこうひがた
人工干潟 じんこうひがた
人工干潟とは、文字どおり、人工的に作る干潟。
市川市内には、江戸川(放水路)の東岸・西岸で人工干潟が形成されている。
塩浜2丁目階段式護岸の前面海域では、人工干潟の造成が予定されている。人工干潟の範囲は、幅100メートル・奥行50メートル。2025(令和7)年6月9日に、予定地の護岸付近で砂入れが開始。
環境省のサイトによれば、人工干潟を作る主な目的は次の2つ。
○親水空間、漁場・潮干狩り場、野鳥公園などの整備
○埋め立てで消失した干潟の代わり(代償措置)
![]() |
| 環境省「人工干潟とは」より |
広島県尾道市の尾道糸崎港では、1984(昭和59)年から1996(平成8)年にかけて国内最大規模の人工干潟が造成された。
![]() |
| 国土交通省中国地方整備局 広島港湾・空港整備事務所「干潟整備」より |
人工干潟の問題点として、以下が指摘されている。
○面積が狭い
○地形・底質が不安定である
○生物の多様性が低く、現存量が不安定である
○食物が少なくシギ・チドリ類の種数・個体数が少ない
○水質浄化能力が低い
○後背湿地やアシ原、藻場とのつながりがない
○造成と維持に莫大な経費がかかる
○造成用の砂泥の採集が二次的環境破壊をもたらす場合がある
地形的な成因を踏まえずに造成すると、定期的な砂泥の投入が必要になる。
参考資料
- 塩浜親水事業 https://www.city.ichikawa.lg.jp/gyo08/0000439865.html
- 令和5年度三番瀬ミーティング会議録https://www.pref.chiba.lg.jp/kansei/sanbanze/meeting/documents/r05meeting-kaigiroku.pdf
- 「日本の干潟の現状と未来」 花輪 伸一




Leave a Comment